初めてのギリシャ旅行でも、実は「短い一言」だけでかなり通じます。この記事では、あいさつ・お礼・お願い・会計など“旅で本当に使う”簡単フレーズを、日本語の読みとコツ付きでまとめました。スクショしてオフラインでも見られるようにしておくと安心です。
はじめに|ギリシャ旅行は「簡単なフレーズ」だけで十分助かる
ギリシャは観光地が多く、英語もある程度は通じます。それでも、最初に「こんにちは(Γεια σας:ヤー・サス)」や「ありがとう(Ευχαριστώ:エフハリスト)」を言えるだけで、やり取りがぐっとスムーズになります。文法は気にせず、短い定型句を口に出せることが最優先です。
このガイドの使い方
- 最小セットの“必携20フレーズ”→シーン別→+αの順で身につける
- カタカナ読みでOK。強勢(アクセント)の位置だけ意識する
- 丁寧形(〜σας)を基本に、初対面やお店では礼儀正しく伝える
まず覚えるべき理由
- 挨拶とお礼は、入店・会計・道案内など全場面で使える
- 「すみません(Συγγνώμη:シグノーミ)」は呼びかけ・謝罪・依頼に万能
- 困ったときは「英語を話せますか?(Μιλάτε αγγλικά?)」で切り替えできる
発音は日本人にも比較的やさしく、“ヤー”“カリメーラ”などリズムで覚えると定着します。
まずはこれだけ!必携20フレーズ(ギリシャ旅行の簡単なフレーズ)
ギリシャ旅行に出かけるなら、最低限この20フレーズを覚えておけば安心です。あいさつや感謝の言葉はもちろん、レストランや買い物で使える表現、困ったときの一言まで揃えました。ここだけ押さえれば、現地でのやり取りがぐっと楽になります。
あいさつ
- こんにちは:Γεια σας(ヤー・サス)
- おはよう:Καλημέρα(カリメーラ)
- こんばんは:Καλησπέρα(カリスペーラ)
- おやすみなさい:Καληνύχτα(カリニフタ)
観光では丁寧形「Γεια σας」を使うのが無難です。
感謝・謝罪
- ありがとう:Ευχαριστώ(エフハリスト)
- どういたしまして:Παρακαλώ(パラカロ)
- すみません/ごめんなさい:Συγγνώμη(シグノーミ)
「エフハリスト」と「シグノーミ」は特に多用します。
お店・レジ周り
- これください:Αυτό παρακαλώ(アフト・パラカロ)
- いくらですか?:Πόσο κάνει;(ポソ・カニ?)
- カードで払えますか?:Δέχεστε κάρτα;(デヘステ・カルタ?)
- 少し安くなりますか?:Μπορείτε να κάνετε έκπτωση;(ボリーテ・ナ・カネテ・エクプシ?)
- お会計お願いします:Λογαριασμό παρακαλώ(ロガリアズモ・パラカロ)
レストラン
- 席はありますか?:Έχετε τραπέζι;(エヘテ・トラペジ?)
- メニューをください:Μενού παρακαλώ(メヌ・パラカロ)
- おすすめは何ですか?:Τι προτείνετε;(ティ・プロティネテ?)
- これをお願いします:Αυτό παρακαλώ(アフト・パラカロ)
- おいしかったです:Ήταν πολύ νόστιμο(イタン・ポリ・ノスティモ)
困ったとき
- わかりません:Δεν καταλαβαίνω(デン・カタラヴェノ)
- 英語を話せますか?:Μιλάτε αγγλικά;(ミラーテ・アングリカ?)
- 助けて!:Βοήθεια!(ヴォイシア!)
これらの20フレーズを繰り返し声に出して練習すれば、旅行中に自然と口から出てきます。とっさに言えなくても、スマホにメモして指差しで伝えれば十分通じます。
シーン別に覚える|挨拶・お礼・お願い・質問を使い分け
旅行先ではシーンごとに使う言葉が異なります。ここでは挨拶やお礼から、お店・レストラン・道案内・緊急時まで、場面別に必要なフレーズをまとめました。状況に合わせて選べば、相手に好印象を与えながらスムーズにやり取りできます。
基本のあいさつ
- おはよう:Καλημέρα(カリメーラ)
- こんにちは:Γεια σας(ヤー・サス)
- こんばんは:Καλησπέρα(カリスペーラ)
- おやすみなさい:Καληνύχτα(カリニフタ)
※カジュアルな相手には「Γεια σου(ヤー・ス)」も使われますが、旅行者は「Γεια σας」を使うのが安心です。
感謝・気遣い
- ありがとう:Ευχαριστώ(エフハリスト)
- どういたしまして:Παρακαλώ(パラカロ)
- すみません/ごめんなさい:Συγγνώμη(シグノーミ)
- お世話になりました:Σας ευχαριστώ πολύ(サス・エフハリスト・ポリ)
「シグノーミ」は、道を譲ってもらうときや店員を呼ぶときにも便利です。
お店・マーケット
- これください:Αυτό παρακαλώ(アフト・パラカロ)
- いくらですか?:Πόσο κάνει;(ポソ・カニ?)
- カードは使えますか?:Δέχεστε κάρτα;(デヘステ・カルタ?)
- 他の色はありますか?:Έχετε άλλο χρώμα;(エヘテ・アロ・フロマ?)
- 試着できますか?:Μπορώ να το δοκιμάσω;(ボロ・ナ・ト・ドキマソ?)
レストラン
- 席はありますか?:Έχετε τραπέζι;(エヘテ・トラペジ?)
- メニューをください:Μενού παρακαλώ(メヌ・パラカロ)
- おすすめは何ですか?:Τι προτείνετε;(ティ・プロティネテ?)
- 水をください:Νερό παρακαλώ(ネロ・パラカロ)
- 会計をお願いします:Λογαριασμό παρακαλώ(ロガリアズモ・パラカロ)
道・移動
- 〜はどこですか?:Πού είναι …;(プー・イネ …?)
- 右:δεξιά(デクシア) / 左:αριστερά(アリステラ) / まっすぐ:ίσια(イーシア)
- バス停はどこですか?:Πού είναι η στάση λεωφορείου;(プー・イネ・イ・スタシ・レオフォリウ?)
- 港へ行きたいです:Θέλω να πάω στο λιμάνι(セロ・ナ・パオ・スト・リマニ)
緊急・トラブル
- 助けて!:Βοήθεια!(ヴォイシア!)
- 病院はどこですか?:Πού είναι το νοσοκομείο;(プー・イネ・ト・ノソコミオ?)
- 警察を呼んでください:Καλέστε την αστυνομία(カレステ・ティン・アスティノミア)
- パスポートをなくしました:Έχασα το διαβατήριό μου(エハサ・ト・ディアヴァティリオ・ム)
場面をイメージしながら練習しておくと、必要なときに自然と口から出やすくなります。特に「道・移動」「緊急・トラブル」は、安心して旅を楽しむために大切な分野です。
旅の実態に寄せる+αフレーズ|島旅・フェリー・夜の外出で役立つ
観光の中心地だけでなく、エーゲ海の島々をめぐる旅行や夜の外出では、少し違った表現が必要になります。ここでは、フェリーやバス移動、島ならではのシーン、バーやナイトライフで役立つフレーズを紹介します。
フェリー/バス/タクシー
- フェリー乗り場はどこですか?:Πού είναι το λιμάνι;(プー・イネ・ト・リマニ?)
- 何時に出発しますか?:Τι ώρα φεύγει;(ティ・オラ・フェヴギ?)
- いくらですか?:Πόσο κάνει;(ポソ・カニ?)
- ここで降ります:Κατεβαίνω εδώ(カテヴェノ・エド)
- タクシーをお願いします:Ταξί παρακαλώ(タクシ・パラカロ)
島々を移動するときは、時刻変更がよくあるので「何時に出発しますか?」は頻出フレーズです。
島ならでは
- サントリーニの夕日は何時ですか?:Τι ώρα είναι το ηλιοβασίλεμα στη Σαντορίνη;(ティ・オラ・イネ・ト・イリオヴァシレマ・スティ・サントリーニ?)
- 写真を撮ってもいいですか?:Μπορώ να βγάλω μια φωτογραφία;(ボロ・ナ・ヴガロ・ミア・フォトグラフィア?)
- おすすめのビーチは?:Ποια παραλία προτείνετε;(ピア・パラリア・プロティネテ?)
- 混雑を避けたいのですが:Θέλω να αποφύγω τον συνωστισμό(セロ・ナ・アポフィゴ・トン・シノスティズモ)
バー/ナイトライフ
- おすすめのドリンクは?:Τι ποτό προτείνετε;(ティ・ポト・プロティネテ?)
- 弱めでお願いします:Λίγο πιο ελαφρύ παρακαλώ(リゴ・ピオ・エラフリ・パラカロ)
- 乾杯!:Στην υγειά μας!(スティン・イギア・マス!)
- お会計を分けてもらえますか?:Μπορείτε να χωρίσετε τον λογαριασμό;(ボリーテ・ナ・ホリセテ・トン・ロガリアズモ?)
- また来ます:Θα ξανάρθω(サ・クサナルソ)
ナイトスポットでは英語も通じますが、ギリシャ語で一言添えるとぐっと距離が縮まります。
島旅や夜の外出では、地元の人と接する機会が増えます。ちょっとしたギリシャ語を交えることで「観光客」から「会話する相手」へと印象が変わり、思い出に残る交流につながります。
伝わる発音のコツ|σαςで丁寧、アクセント位置で激変
ギリシャ語はカタカナで読んでも通じやすい言語ですが、発音のちょっとした工夫で「伝わりやすさ」が大きく変わります。ここでは、旅行者が覚えておくと便利な発音のコツを整理しました。
「〜σας」で丁寧形
- 挨拶や依頼に「σας(サス)」をつけると、相手への敬意を示す丁寧形になります。
- レストランやホテルでは「Γεια σας」「Παρακαλώ(パラカロ/お願いします)」など、丁寧形を使うのが安心です。
アクセントの位置に注意
- ギリシャ語は単語の一部に強勢(アクセント)が置かれます。
- 「ありがとう」Ευχαριστώ(エフハリスト)の場合、「ト」に強勢があります。
- 強勢を意識せずに読むと通じにくいですが、正しい位置に力を置くだけで理解されやすくなります。
言い換え&短縮で切り抜ける
- 長いフレーズが出てこないときは、短縮形で伝えるのも有効です。
- Γεια(ヤー/こんにちは)だけでも通じます。
- また、笑顔やジェスチャーを添えると、多少発音が曖昧でも伝わりやすくなります。
日本人が苦手な音のコツ
- χ(ヒやフに近い音)は無理に完璧に発音しなくても大丈夫。軽く「ハ」に置き換えても通じます。
- ι(イ)やη(イー)など母音が似ている場合は、リズムを意識して言うと区別がしやすくなります。
完璧を目指す必要はありません。「丁寧に言おう」という姿勢が伝われば十分です。
指差しで使えるミニ会話テンプレ
旅行中、とっさに言葉が出てこないときは、スマホやメモを指差して伝える方法が便利です。ここでは、ギリシャ語・日本語・英語を並べた簡易会話テンプレを紹介します。画面を見せるだけで意思疎通できるので安心です。
入店〜注文〜会計の一連テンプレ
- 席はありますか?
ギ:Έχετε τραπέζι;(エヘテ・トラペジ?)
日:席はありますか?
英:Do you have a table?
- メニューをください
ギ:Μενού παρακαλώ(メヌ・パラカロ)
日:メニューをください
英:Menu, please.
- お会計をお願いします
ギ:Λογαριασμό παρακαλώ(ロガリアズモ・パラカロ)
日:お会計をお願いします
英:The bill, please.
道案内テンプレ(目的地・方向・距離)
- 空港はどこですか?
ギ:Πού είναι το αεροδρόμιο;(プー・イネ・ト・アエロドロミオ?)
日:空港はどこですか?
英:Where is the airport?
- 港へ行きたいです
ギ:Θέλω να πάω στο λιμάνι(セロ・ナ・パオ・スト・リマニ)
日:港へ行きたいです
英:I want to go to the port.
- 右/左/まっすぐ
ギ:δεξιά(デクシア)/αριστερά(アリステラ)/ίσια(イーシア)
日:右/左/まっすぐ
英:Right / Left / Straight
- ここで降ります
ギ:Κατεβαίνω εδώ(カテヴェノ・エド)
日:ここで降ります
英:I get off here.
指差し会話のコツ
- スマホに「ギリシャ語+英語+日本語」を保存しておくと安心
- 紙に書いておけば電波がなくても使える
- 単語だけでも十分に通じるので、気負わずに活用
相手も旅行者慣れしていることが多いため、恥ずかしがらずに見せるのがポイントです。
覚える順番ロードマップ|出発前30分・機内・到着後
短期間で効率よくフレーズを覚えるには、場面ごとに学習の順番を工夫するのがおすすめです。ここでは「出発前30分」「機内」「到着後」の3ステップで取り入れるロードマップを紹介します。
出発前30分で暗記(挨拶/ありがとう/すみません)
旅行直前はバタバタしがちですが、最低限の3フレーズを口に出して覚えておくと安心です。
・Γεια σας(ヤー・サス/こんにちは)
・Ευχαριστώ(エフハリスト/ありがとう)
・Συγγνώμη(シグノーミ/すみません)
この3つだけで多くの場面に対応できます。
機内で上乗せ(これください/いくら?/どこですか?)
フライトの時間を使って、買い物や移動に便利なフレーズを追加します。
- Αυτό παρακαλώ(アフト・パラカロ/これください)
- Πόσο κάνει;(ポソ・カニ?/いくらですか?)
- Πού είναι …;(プー・イネ …?/〜はどこですか?)
移動に直結するフレーズは、到着してすぐに役立ちます。
到着後に現地で慣らす(丁寧形と指差し表)
現地に着いたら、実際に使ってみることで記憶が定着します。特に「〜σας」の丁寧形を意識して使うと、相手に好印象を与えられます。さらに、指差し用のミニ会話表を使えば安心感が倍増します。
コツ
- 「短くて簡単」なものから段階的に増やす
- 無理に覚えきろうとせず、現地で使いながら自然に馴染ませる
- 失敗しても笑顔で伝えれば大抵理解してもらえます
マナーと文化の豆知識|“好印象”をつくる一言
言葉そのものだけでなく、表情や態度によっても旅行先での印象は変わります。ここでは、ギリシャ旅行で覚えておきたいマナーと文化的背景を紹介します。
声のトーンと笑顔、目線
- ギリシャの人々はフレンドリーですが、初対面では落ち着いた声で挨拶するのが基本です。
- Γεια σας(ヤー・サス)を笑顔で言うだけで、相手も柔らかく応じてくれます。
- 話すときは相手の目を見ることが大切で、誠実さが伝わります。
宗教施設・写真撮影の配慮
- 教会や修道院では、写真撮影を控えるか、撮る前に「Μπορώ να βγάλω φωτογραφία;(モロ・ナ・ヴガロ・フォトグラフィア/写真を撮ってもいいですか?)」と一言添えるのが安心です。
- 露出の多い服装は避けるなど、礼儀を意識すると好印象につながります。
チップや会計時のひとこと
- レストランやカフェでは、合計額の5〜10%程度を置くのが一般的です。
- 支払いの後に「Ευχαριστώ(エフハリスト/ありがとう)」を伝えると、丁寧でスマートな印象になります。
- 複数人で支払う場合は「Μπορείτε να χωρίσετε τον λογαριασμό;(モリーテ・ナ・ホリセテ・トン・ロガリアズモ/会計を分けてもらえますか?)」と聞くと便利です。
ちょっとした一言が旅を変える
- 道を教えてもらったら「Σας ευχαριστώ πολύ(サス・エフハリスト・ポリ/本当にありがとうございます)」と強調して伝える
- 写真を撮ってもらったら「Ευχαριστώ!」と元気に返す
- 別れ際に「Καλημέρα!(カリメーラ/よい一日を!)」と声をかける
短い一言でも、誠意が伝わると相手の態度が大きく変わります。旅先での小さな気配りが、忘れられない思い出につながるでしょう。
まとめ|「言えた!」が旅を変える——次に覚えるならこの5つ
ここまで紹介したフレーズを使えば、ギリシャ旅行での多くの場面を安心して過ごせます。大切なのは「完璧に話すこと」ではなく、「一言でも現地の言葉を口にすること」です。その姿勢だけで相手に好意的に受け止めてもらえ、交流が生まれやすくなります。
この記事で押さえたポイント
- まずは「必携20フレーズ」を覚えておけば安心
- シーン別フレーズで、挨拶・買い物・レストラン・道案内・緊急時までカバー
- 島旅やナイトライフなど、リアルな場面に対応する+α表現を追加
- 発音のコツ(σαςの丁寧形・アクセント位置)を押さえて通じやすさを高める
- 指差し会話やロードマップで、短期間でも効率よく学べる
次に覚えるならこの5つ
もし余裕があれば、さらに便利な以下の表現を追加しましょう。
- 数字(1〜10):ένα(エナ)、δύο(ディオ)、τρία(トリア)…
- 曜日(月〜日):Δευτέρα(デフテラ)、Τρίτη(トリティ)…
- 「トイレはどこですか?」:Πού είναι η τουαλέτα;(プー・イネ・イ・トゥアレタ?)
- 「助かります」:Με βοηθάτε πολύ(メ・ヴォイサテ・ポリ)
- 「また会いましょう」:Τα λέμε(タ・レメ)
数字や曜日は、バスやフェリーの時刻表、レストランの注文で役立ちます。
最後に
短いフレーズでも「言えた!」という体験が旅の思い出をより鮮やかにします。笑顔とともに使えば、現地の人々との距離が縮まり、ギリシャの旅は一層充実するはずです。